今後のゲストハウスの運営について

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先月25日、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が解除されました。今月19日からは、県を跨いでの移動も自粛要請解除となるようです。
それに合わせ、本日1日や19日から営業を再開されるゲストハウスさんが増えているようです。

当ゲストハウスも移転後再オープンできぬまま6月を迎えてしまいましたが、今後の再オープン時期についてはどうしようかと考えあぐねている所でございます。

元々宿泊施設は社会的インフラの側面や経済活動の維持のため、休業要請は出ておりませんでした。つまり今日にも営業再開して差し支えないのですが、「ゲストハウス」という宿泊施設の中でも特殊な運営形態に今回の新型コロナ感染防止の観点から重大なリスクがあり、自主的に休業していたものです。

当ゲストハウスは個室は2室あれど、メインとなる宿泊形態は相部屋(ドミトリー)となります。トイレ、シャワールームも共用となります。
また、たまたま当ゲストハウスで出会った旅人達が、夜な夜な共用スペースにて食事を共にしたり、お酒を酌み交わしたりしながら交流を温める、それもゲストハウスの醍醐味でもあります。一つのテーブルを数人で囲み、時には一つのお皿の料理を分け合う。ソーシャルディスタンスという物はありません。
このようにゲストハウスは感染防止対策として避ける事となっている「密集」「接触」がどうしても避けられない、むしろそこに魅力があるものなのです。

対策を考えるとするならば、お客様全員にマスク着用のお願いをしたり、シャワーは使用の都度消毒をしたり、共用スペースのテーブル中央に衝立を設置したり、座席の間引き、間隔を開けての交流などの対策は可能ではありますが、それは上記のゲストハウスの醍醐味を全て否定する事となり、そこまでしてゲストハウスをやらなければならないのか?と考えると、私はゲストハウスオーナーとして「それはしたく無い」、という結論になってしまうのです。

1日1組限定にしたり、個室のみの運営にしたりといったソフト面での対策も考えられますが、それこそ「ゲストハウス」では無くなってしまいます。

そんなこんなで今後のゲストハウス、ドミトリー宿はどうしたら良いのか?なんて事をずっと考えているのですが、先が見通せず動けない状態なのです。

以前より当ゲストハウスは首都圏からのお客様が大半でしたので、東京都のロードマップを参考に、ゲストハウス同様に接触が避けられない遊興施設や接待を伴う飲食店への措置が緩和になった時に再開しようかとも思っておりますが、それがいつになるかは分かりません。新しい生活様式という物も発表され、この状況が常態化していくような気もします。

そうなった場合、旅人の皆様の期待を裏切る事になってしまいますが、「ゲストハウス」「旅宿」の看板を外し、マスク着用や消毒の徹底をし、ドミトリーを個室化し、ただの民泊施設として運営形態変更も考えております。

一度は閉店した「館山ウィールズゲストハウス」でしたが、それでもゲストハウスがやりたくて、ひょんな事から今の物件を借りられる事になり、「ニュー館山ウィールズゲストハウス」として移転し継続すべく意気込んでいましたが、昨年の台風被害をようやく乗り越え営業許可が出た途端に今回の新型肺炎を受けてしまい、これは諦めも肝心なのかなと思ってもおります。

何度も言ってしまいますが、ドミトリー宿は本当に今後の見通しが立ちません。以前の宿を閉店する時に「必ず再開します」とお約束した旅人の皆様の顔が思い浮かび誠に心苦しいです。しかし時代の流れには逆らえませんので、例え「ゲストハウス」の看板を下ろしても、なんとか南房総を旅する皆様に気軽に一人旅を楽しんでいただける施設はやっていきたいと思っておりますので、今しばらくお時間いただき、暖かく見守っていただけたら幸いです。

今後の状況は随時ホームページの方で更新していきますのでよろしくお願いいたします。